ディズニー『ベイマックス』の美しいアートブック
この本が特に面白いところは個人的に言うと環境デザインだ。本の半分ほどが環境デザインで、舞台のサンフランソウキョウ、ヒロの家、カフェ、サンフランソウキョウ工科学校、フレッドのマンションとポータルなどが含まれている。
サンフランソウキョウは西と東の建築と美学が混ざった一つのキャラクターのようだ。アーティストたちがサンフランシスコと東京からの影響でどう町を作ったのかを見れるのは面白い。
美術監督スコット・ワタナベ(Scott Watanabe)によると、『鉄コン筋クリート』『攻殻機動隊』『アキラ』などのアニメ映画の影響があるらしい。確かに環境アートを見ていると、『鉄コン筋クリート』のアートブックのスケッチを思い出す。同じような雰囲気は明らかに出ている。
町の環境コンセプトアートを見ていると日本風の屋根や橋、鯉のぼり、鳥居のデザインが含まれているゴールデン・ゲート・ブリッジ、日本語で書かれた看板、桜などの日本要素が見られる。とても独特なサンフランシスコ要素には有名なケーブルカー、急な坂、ヴィクトリアン スタイルの家などがある。
環境はかっこ良く見えるようにデザインされているのではなく、暮らしやすさと長い間人が住んでいた感じを強調している。例えば、道やヒロたちの部屋は散らかっていたり、完璧でないようにデザインされている。
本の後半はヒーロー、悪役とその他のキャラクターのキャラクターデザインだ。ここにもデザインに分かりやすい日本の影響が見られる。ヒロの初期デザインの衣装には忍者やパトレイバーまでもある。ベイマックスは役割が大きいのでページ数も多い。ゴー・ゴー・のヒーロースーツは『トロン』と今は思い浮かばない日本のおもちゃ/ゲーム/アニメを思い出させた。彼らの普段の姿はかなりスタンダードで特に目立たないが、ヒーロー衣装はかなり良い。
本の最後には少しだけ照明、新しいディズニーのハイペリオン レンダラー、カラー スクリプトなどのの撮影法について書かれてある。
文も環境やキャラクターの紹介や、デザインについてスタッフのコメントなど、適量入っている。映画のストーリーについては全く触れてない、デザインだけについての本だ。
全体的にはとても良い映画とのセットだ。
5星のうち4.5。
ハードカバー: 168ページ
出版社: Chronicle Books (2014)
言語: 英語
ISBN-10: 1452122210
ISBN-13: 978-1452122212
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