レビュー: Watercolor: Paintings of Contemporary Artists

コンテンポラリーな水彩画のお楽しみ袋

この本は、お楽しみ袋である。Amazonに載っていたプレビューページを見ただけでは、僕はこの本は買わなかった。しかし書店ですべてのページを見たらとても気に入って、購入したのである。

この本は様々な現代アーティストの作品を収録している。僕は21人のうち2人しか知らなかったので、新しいアーティストを知ることができてとてもよかった。

昔からあるいわゆる水彩画のスタイルで描かれた作品は載っていない。代わりに、水彩を用いたバラエティに富んだ作品に出会うことができる。机を描いた作品、子どもっぽいタッチで描かれた野菜、インクと水彩の両方を使ったスケッチ、ファッションイラスト、抽象的なウルトラマリンブルーのポートレイト、本の背、幻想的なイラスト、などなどである。

アーティストたちが水彩を用いて、各々のモチーフをそれぞれ独自のスタイルで描くのを見ることはとても楽しい。それが僕のこの本を買った一番の理由でもある。自分でも試したくなるような新しい手法のインスピレーションを受けることができる、たくさんの例を見られるのはとても嬉しい。

ところで、この本に収録されている半分以上の作品は、僕は「絵画」とは言わない。「絵画」とは、完成された作品のことを指す。この本の中には完成している作品もあるし、未完成と思われる作品もあり、イラストもあるし、いくぶんかは絵画もある。

テキストは、アーティストのプロフィールのみである。テクニックについての説明はなく、それがあればよりよい本になったと思う。

この本は好みが分かれると思うので、可能であれば購入前に中ページを確認することをおすすめする。