前作のアートブックと同等かそれ以上に素晴らしい出来

この本にはスリップケースが付いていたことで私の予想は良い方向に裏切られた。スリップケースと本自体の表紙にはそれぞれ異なった絵が印刷されている。ハードカバーは滑らかなマット地で非常に美しく、前作でもコンセプトアーティストだったライアン・マイナーディング（Ryan Meinerding）によるアイアンマンの絵が印刷されている。

224ページの本で、前作よりもはるかに多くのアイアンマンのデザイン、アートワークなどが収録されている。胸のRTが特徴的な三角形をした新しいアイアンマンのスーツ、それ自体がスーツに変形するスーツケース、ウォーマシーン、ドローン、ウィップラッシュなどのデザイン画がたくさん収録されている。イラスト、3Dモデル、スクリーンショット、映画撮影時のセット画像などもある。

アイアンマンのスーツのデザインは本当に素晴らしい。前作よりもさらに洗練されていてよりかっこよく、いかしたデザインだ。収録されている画像は全て細部まで描画されている。たくさんの絵や写真と共に金属の輝きなどまで解説されており、破損したスーツなどは見ただけで思わず「痛そう」と叫んでしまいそうだ。多くの部位のデザインは虜になってしまうほどかっこよく、フィギア化されるに値するデザインとなっている。

あなたが既にトレーラーを見たのなら分かることだが、劇中でアイアンマンはたくさんのドローン達に囲まれる事となる。もちろんそれらドローンのデザインも収録されている。陸軍、海軍、空軍と海兵用のドローンが存在する。これだけでもかなりの量のアートワークだが、まるでそれでは不十分かのようにフィーブル（劇中で他の国々によって作られたロボットメカ）のデザイン画までも収録されている。フィーブルはその殆どが失敗作だが、それぞれの国の特徴をよく捉えていてとても興味深い。メカ好きには堪らないだろう。

残りの4分の1は環境風景や撮影セットの解説となっている。そのうちのかなりの部分がスターク・エキスポの解説に割かれている。イラストをはじめミニチュアなどの画像が満載だ。裏表紙のすぐ前にはいくつかの絵コンテや新調されたRTのデザイン、トニー・スタークの車、研究所など細かなところも収録されている。ウィップラッシュが身につけている鎧は実際に装着可能なセットであり、いくつかの素晴らしい写真でその着脱可能な様子が紹介されている。部品一つ一つが取り外れる様はまるで金属で作られたレゴブロックのようだ。

前作のアートブックと同等かそれ以上に素晴らしい出来だ。

かなりお勧め。

ハードカバー: 224ページ
出版社: Marvel (2010)
言語 英語
ISBN-10: 0785143203
ISBN-13: 978-0785143208

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