違う時代へタイムスリップしたようだ。
アサシンクリードに関する本は概して質が高いように思う。アートブックに限らず、ゲームの攻略本など。もちろんユービーアイソフトのオンラインストアから購入する事ができる384ページにも渡ってアサシンクリード3を特集しているアサシンクリード百科事典も忘れてはならない存在だ。
『The Art of Assassin's Creed』は144ページのハードカバーアートブックで、前作『Assassin's Creed Limited Edition Art Book』に近いサイズとなっている。
今作は1753年から1783年のアメリカ合衆国独立の時代設定となっている。そのため、おそらくその時代に流行っていたであろう当時のコスチュームデザインの再現を沢山見る事ができる。多くのキャラクターデザインはユニフォームを着た兵士や将官だ。
背景画は幾つかの現代だが、それらを除き全ては過去の時代設定のものとなっている。色使いや光の差し具合からそれぞれのシーンのムードが見て取れる。アブスターゴ社のオフィスはハードなエッジの無機的なデザインが目立つが、代わりに寺院のデザインは嫌みのない程度にスタイライズされている。過去の時代の背景アートは林であれ、町中、はたまた海でも全体的に荒涼としていてまるで毎日が曇り空のような寒い雰囲気だ。
収録されている多くの作品を見ていてある事に気づいた。キャラクターなり、作品の主題が暗い影にとけ込むように描かれているのだ。例えばコナーが建物の先端部分に立っている絵で、彼の顔は光に照らされているのとは対照的に、体の照らされていない部分は彼が足を置いている建物の構造と一体化しており溶け込んでいる。アートの世界ではソフトエッジと呼ばれる手法だ。この場合影の部分を隠すことによって観客に疑問の余地を残し、同時に主人公のカモフラージュスキルの韻を踏んでおりうまく作用している。
武器に関するイラストは多くは収録されていない。キャラクターや背景などのアートが主だ。全てのイラストに解説が付いており、アートや設定に関しても言及している。
アート自体は素晴らしいものだが、内容、またはアートのスタイルに関してはあまり食指を動かされない人達もいるだろう。私も友人とこの本について話した際、彼は前作のアートブックが見たかったと言っていたが、自分も多分に賛同する所がある。
ハードカバー: 144ページ
出版社: Titan Books (2012)
言語 英語
ISBN-10: 1781164258
ISBN-13: 978-1781164259
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