レビュー: The Art of Home

映画の必携ガイドとして良本

ドリームワークスのアニメーション映画『HOME』の美しいアートブックである。

この大きなハードカバーのアートブックは168ページあり、Insight EditiosとTitan Booksの２つの出版社から刊行されている。一部のサイトではページ数が誤って156ページと書かれているので注意。

収録されているのは、映画のキャラクターデザインと舞台美術、そして絵コンテと解説である。

他の要素に比べると、キャラクターデザインのページは少ない。エイリアンについては、オー（Oh）とキャプテン・スメーク（Captain Smek）に似たかわいいぬいぐるみのものだけである。それ以外は、ティップ（Tip）とお母さんと、猫のピッグ（Pig）である。人間のキャラクターデザインは悪くはないが、昨今の3Dアニメ映画では大体みんな同じに見える。特に女性のキャラクターにその傾向が強い。興味深いのは、もちろんエイリアンの方である。

他には、エイリアン・ブーヴ（Boov）の母艦とより小さな宇宙船、空飛ぶ赤い車など、たくさんのグラフィックデザインが掲載されている。

この本のハイライトは、エミル・ミテフ（Emil Mitev）のぜいたくなデジタル絵である。緻密ですばらしい風景は一見に値する。映画では、主要都市であるパリ、中国など様々な場所が登場するが、実在する場所がどのように映画にあてこまれているのかを見るのは面白い。僕はアニメーションで描かれた建物を見るのがいつもとても好きだ。

これを書いている際にはまだ映画が公開されていないので、この本には映画のネタバレがたくさん含まれていることを付け加えておこう。

何にせよ、これは映画のアートブックとして必携である。

ハードカバー: 167ページ
出版社: Insight Editions (2015/2/17)
言語: 英語, 英語, 英語
ISBN-10: 1608873846
ISBN-13: 978-1608873845

ハードカバー: 156ページ
出版社: Titan Books Ltd (2015/2/13)
言語: 英語, 英語, 英語
ISBN-10: 1783293551
ISBN-13: 978-1783293551

The Art of Home - 02